め、目が据わってるよ。

どうしたのショウくん!?


「心配かけて、ごめんね? でも。わたしなら大丈夫だから」

「オッサンのために自分を犠牲にするのはやめて」

「……そんなつもりは……」

「あるでしょ。そよは。あの人のためなら、なんでもする気でいる」


そりゃあわたしは

カイくんに、なんでもする……って誓ったけど。


「本当にわたしがひどい目に合うこと。カイくんは、させないんじゃないかな」

「そんな能天気でいたら。ボロ雑巾のように使われるだけ」

「ぼ、ボロぞ……」


学校にある、使いふるされて真っ黒な雑巾を頭に思い浮かべたとき。


「カイ……!」


お店の扉が、勢いよく開く。

オープンはもう少し先のはずだけれど。


「いるんでしょ」


入ってきたのは――あの子。


「どーせ、ここでカイのことかくまってんでしょ。土屋」