「なるほど。小西は。こうやって背徳的なことを楽しんでいたのかあ」

「へ」

「もっとも。僕にとっちゃ。飼い犬とジャレることは、なにも悪いコトじゃないんだけど」

「は、はなれて……ください」

「ドキドキしちゃうから?」

「ちがっ」

「ちがわないクセに」


小西さんに近づかれたとき

あんなにイヤだ――って思ったのに。


「僕が相手だと。ヤじゃないでしょ」

「……っ」

「可愛がって欲しいんだよね」