その紙には



『芦屋一樹母より


今日、柚樹は遊ばずに

一樹の様子を見に行くことを命ずる

先生へのご挨拶も忘れずに―――  』



と書かれていた




「何これ」と呟いた一樹をよそに、柚樹は校門の中へ入っていく



「ま、そういうことだから」



柚樹はそう言うと、楽しそうに歩いていく

「後でね~」と笑いながら手を振る裕二




「絶対に来るな!!」



一樹はそう叫んだが、柚樹の耳には届かなかった