「にしても、あん時の泣き虫野郎が俺の生徒になるなんてな」




しばらく話し合っているとスミさんが、突然そんなことを言い出した


「・・俺らはあんたが先生ってことに驚きだよ」

なんてことが言えるはずもない一樹たちは黙る




「いい加減、泣き虫野郎っていうの止めて下さいよ」




「だってよぉ。車に轢かれただけで、お前泣いたんだぞ」




「いやぁ~。あん時は泣き虫でしたからね」




「本気であせったんだからな。どうやって泣くのを止めようかと、俺は必死だった」




「その件はすいませんって」