熱血空回り先生の姿が見えなくなると、望武が早速そう言う

望武は、こいつに馬鹿にされた・と思ってムカついていたのか、ケンカ腰だった

無表情の望武には珍しく・・

というよりは、無表情だから余計に、怒る迫力があった




「ま、そんなに怒るなってぇ」



だがそいつは、そんな望武に笑いかける

そして、そのまま倒れている裕二のところに向かった




「おいっ、起きろ。遅刻魔・弱虫・鼻水野郎」



そう言いながら、そいつは裕二の顔をパンパンと叩く


・・それはちょいとやりすぎだろ


そう思いながらも、裕二の顔がパンパンになるのを、半ば楽しんでいる一樹たち

正真正銘の悪魔だ



パチッ



そのとき、裕二が目を開けた

その目が、信じられないほどパッチリと開けられている




「どうした?」一樹はそう聞くが、それに対する答えはない

その代わりに、裕二は小さく呟いた





「スミさん・・?!」