さて、一応先輩に呼び出されていたというものの、教室に戻った時間は既に1時間目の終わりかけだったため、当然先生に怒られる。

ものだと思っていた。




 「お前等!なんかされなかったか?」




が、先生の反応は予想していたものとは違うものだった。

どうやら、クラスメートが先生に説明してくれていたらしく、心配してくれていた。

にしても、仮にも問題児が一気に先輩に連れて行かれたときに疑うことをしないなんて、いい先生が担任のようだ。




 「芦屋・・あの先生は担任じゃない」




一樹の勘違いに、こっそり訂正してくれる望武。

どうやら思ったことそのまま口に出ていたらしい・・

ま、担任であろうがなかろうが、このまま怒られないなら都合がいい。

ミッチーが勝手に呼び出したんだから、ちょっとくらい悪者にしても許されるだろう。

そう思って被害者面しようとした一樹だったが




 「俺ミッチーと大親友になったんで大丈夫でしたーー」




裕二にそう言われてしまった。

さらに




 「それにさっきまで思いっきり遊んでたんでーー」




言わないでいいことまで言う始末。