「柚樹!急ぎなさい!歩ちゃんが待ってるわよ!一樹も早くしなさい!今日から高校生でしょ。入学式早々遅刻する気なの?」




 「はぁい。いってきまぁす!」




柚樹は中学二年生、一樹は高校一年生になった。
 
二人とも自分たちが捨てられていたことは知っているが、拾ってくれた芦屋夫婦のおかげで、幸せに暮らしている。




 「一樹!早くしなさい!!柚樹はもうでたわよ!」



 
 「わぁったよ。ちょっと待ってくれって。」




今日も、また幸せである。