どこまで数えただろう。


数字の羅列をただただ辿る。


どこに辿り着くんだろう。





どこへも行けないことは、わかっているのに。





「こんなところで何してるの?」


男はどこからともなく現れた。

寝転ぶ私と、しゃがんで視線を合わせようとする。




「……」



数字はそこで途切れてしまった。


そんな私の気も知らないで、サラリーマン風の男は続ける。




「学校は?

ねぇ、いいの?

もしよかったらさ、今から一緒にお昼ご飯でも食べない?」