「夏休み明けのテスト。高田、悪かったろ?」



「げぇ、最悪」



立ち上がり、去ろうとする私を、あわてて制す。



「待て待て、逃げるな。ちがうって。だから、ちゃんと教えてやろうと思って」



「へ?」



座り直す。



「一年の基礎がなってないんだよ。授業も全然わかんないだろ?

俺だって、せっかく教えるんだから少しでも理解して欲しいし。

だから、毎日とは言わないよ。

今日から週に二回くらい、放課後特別補習授業!

ジャーンッ。

これ、強制だから」



「え、ちょっと」












――強制。











その台詞に、顔が赤くなる。