「ほとんど決まってるじゃん」
「なんか候補ねーのー?」
みんな考えることは同じなようで、口々にブーイングが飛んでいる。
しかし、それをピタリと止ませる意見が挙がった。
「白雪姫は?」
今度は口々に賛同の声が挙がり、教室中が騒がしい空気に。
「白雪姫いいじゃん、脚本楽そうだし」
「わかりやすいからそれにしよーよ」
「先生、白雪姫で良くない?」
特に反対の意見が挙がることも無く、あっさりと白雪姫に決定した。
白雪姫って…あの、目覚めのキスの…?
きっと誰もが知っている、有名なおとぎ話。
「それじゃあ、題材は白雪姫で決定として…配役はどうしようかしら?」
先生のその言葉に、クラスメイトは一斉にがっ君の方を見た。