「これ、欠席の分の課題です。僕と桜子の、どちらも入ってます」
「確かに、預かったわ。二週間も授業が遅れたから、わからないところがあったらいつでも先生に言ってちょうだい」
「ありがとうございます、先生。」
わたしを置いて話が進められ、頭の上にはたくさんのはてなマークが浮かぶ。
課題?なに、それ。
わたし、そんなのしてないよ…?
がっ君に手を引かれ、職員室を後にする。
「失礼しました」
スーッと音を立てて閉まるスライド式の扉。
完全にしまったのを確認し、わたしはようやく言葉を発した。
「がっ君…?」
「ん?どうしたの?」
「どう…なってるの?」
まるで、合意の上で欠席してたみたいな…わたし、無断欠席のはずなのに…。
「桜はなにも心配しなくていいって言ったでしょ」
「わたし、怒られると思ったのに…勝手に休んじゃったから…」