私は自然と風の吹くほうを向く

その先には1人の男子生徒がいた


〈これがあたしたちの初めての出会いだった〉


「何見てんだよ」

その声で自分が男子生徒を見つめていたことに気付く

「別にあんたのことなんか見てないわよ」


そう言った途端
男の顔が変わった


「お前、1年のくせに生意気じゃね??」

「は??1年だからってあんたに関係ないでしょ」

私は冷たく言い放した


「もう式始まってるから行くわ」


男子生徒の横を通り抜け
私は体育館へと向かった

(なんなのよアイツ…)