「珠華ー? どうしたの?」



翌日、また1週間が始まった。
学校へ行ってみても、どうもおうくんのあの表情がわたしの頭から離れない。


その気持ちが顔に出ていたのか、真白が不思議そうに見つめてきた。



「真白」



おうくんのこと、少し相談してみようかな。



「あのね……」



わたしは昨日、遊園地で迷子の女の子の面倒を見ていたことやその時のおうくんの態度についてを真白に話した。



「何それー、もし珠華の行動ってだけで怒ってるなら、あの男、器小さすぎじゃない?」



真白は眉を少し吊り上げて、腕組みをした。



「だって、珠華はただ迷子の小さい子を助けただけなんでしょ?」



「『だけ』ってほどじゃないと思うけど……」



「でもおかしいよ。困ってる子を助けたことだし、そうじゃなかったとしても長いこと不機嫌になるなんて、器の小ささ異常だよ」



「やっぱり、おかしいかぁ……」



やっぱり、真白からしてもおかしいことだったんだね。

おうくん、本当にどうしちゃったんだろう。