「なるほど……。このグループのリーダーというわけですね。ぜひお会いしたいところです」

ミシェルがそう言うと、「残念ながら、それはこのグループを裏切ってお仕置きされるまで叶わないよ」と返される。

「とにかく、俺は二人に期待している。頑張ってな」

男はミシェルとアイリスの肩をポンポンと叩き、部屋を出て行く。ミシェルは男が部屋から遠ざかったのを見てから、男に触れられた肩をゴミを払うかのように乱暴に払い、耳にイヤホン型の通信機を入れる。

「グーミリア、もうリーダーの名前を掴めたわ。やっぱり私たち警察より優秀ね」

ミシェルが喜びながら報告すると、「マイクか……。調べてみよう」とグーミリアの声が聞こえてくる。否、グーミリアだけではない。アイリスが設置したカメラや盗聴器の映像や音声を見聞きしている探偵事務所にいる一人ひとりの声が聞こえてくるのだ。

「二人とも、どうか無理はなさらず慎重に!」と村雨。

「よ〜し、手当たり次第にハッキングしちゃおっかな〜」とキャメロン。