マイクの言葉に男たちが「いいですね!」とニヤニヤと笑いながら言う。ミシェルは吐きそうになるのを堪え、アイリスの顔は真っ青を通り越して真っ白に変わっていた。

「とりあえず、買ってくれる金持ちがいるかどうか探す。買い手が見つからなければ売春をさせればいい」

マイクがそう言い、男たちは「売春婦になるんだったら、俺たちにも一回くらいはやらせてくださいね」と笑っている。ミシェルは隣にいるアイリスを見つめた。アイリスもミシェルを見つめている。しかし、その目は先程までの怯えたものではない。

「盛り上がっているところ悪いですが、私たちは知らない人間に気軽に股を広げるほどビッチじゃないんで」

ミシェルがそう言うと、アイリスも「そうよ!そういうのは愛し合っているから幸せなんでしょ?」と頷く。

「お前たち、自分の立場がわかっているのか?」

マイクや男たちが近付いてくる。ミシェルとアイリスは隙を見て解いていた縄を捨て、懐から拳銃を取り出した。