何ソレ?と眉を寄せる女の先輩は、ここの中でも結構古参らしい。
働き始めた当初から仲良くさせてもらってる先輩で、私が唯一手放しで敬える人。
「あ、先輩、ひとついります?」
「え、いいの?あたしが真生の夕食たべちゃって」
「はい。それに夕食じゃないんで大丈夫です。間食ですから」
「いやバリバリの食事だよソレ……」
じゃあお言葉に甘えて、とサンドイッチを頬張った先輩は、瞳を瞬時にきらめかせた。
「うっっっま!!」
「でしょでしょ〜!!」
「なんで真生が得意げなの?真生が作ったワケじゃないんでしょ??」
「身内が褒められたら嬉しいってあるじゃないですか。アレです」
詳しく言えば、まあ詳しく言わなくても身内ではないんだけど、千住サマが褒められるとこっちまで嬉しくなる。
特に食事カンケイで。