ついついポロッとこぼしてしまいそう。
口が軽いわけではないけど、それでも、話の合間とかに。
あと、一緒に生活していないとわからないようなことまで喋ってしまいそう。よって、こんな危険人物は連れて行くべきではない。
「やっぱり、」
「俺は、真生にいてほしいんだけど」
むぐっ、と、口をつぐまざるおえない言葉。
「そんな理由じゃ、ダメなわけ？」
「ダメ、とは言ってないですけど……」
うあああ、私がいて生じるメリットが何一つとして思い浮かばない。
というか、いまは気持ちを落ち着けるためになるべく過度な接触は控えたいのですが……。
「じゃ、決まりな」
「私がいて何か得あります……？」
「ある。俺の精神安定剤」
「……………いや、私は伽夜の心を安定させているというより、いつもヒヤヒヤさせているかと……」
「自覚あったのか」
いつも心配させている自覚くらいはある。
