街並みは太陽に照らされて、まばゆいほどに輝いている。


 長い戦乱により荒れ果てた京よりも、はるかにこの日本の都として相応しく感じられるくらいに。


 そして私の隣には、御屋形様が佇む。


 かつてはあの太陽のごとく、きらびやかに私の前に君臨し。


 この国の全てを手にすることすら可能なくらいに、輝いていらした御方……。


 「父が生前、よく話していた。もはや京に都としての面影はないと。これからはここ山口を新たな都にするつもりで、この周防の国の発展目指して励むように、と」


 「!」


 ……相良がいなくなってから、徐々に。


 御屋形様は時間と財力を浪費する、くだらない遊興の日々から確実に足を洗い始められたようだ。


 贅沢を禁止する法令を発布されたほどだ。


 少しずつ、昔の御屋形様に戻ってきているように感じられた。