大量の洗濯物を前に四苦八苦していると、

「おっ、頑張ってんな!」

将冴さんが助けに来てくれた(服はちゃんとジャージを着ている)。

「手伝ってやるよ! まだ洗濯機の使い方とか分かんないだろ?」

「あ、ありがとうございます!」

将冴さんのおかげで、なんとか大量の洗濯物を片付けられた。

使い方も習ったし、次からはひとりでできそうだ。

「颯さんって、すごくシャイなんですね」と私。

「まぁ、そうだな。あいつは色々と問題も抱えてるし、その辺は大目にみてやってくれ」

将冴さんは微笑む。

「“女の子”同士だし、なんとか仲良くなりたいんですけどね。まだ一度も話せてなくて」

私の言葉に「女の子同士?」と将冴さんは吹き出し、笑い出した。

あれ? 何か変なこと言ったかな?

「どうしたんですか?」

「いや、なんでもない。プフッ、女の子同士ね。そりゃおもしろいわ。颯“子”ちゃんと是非、仲良くしてやってな!」

颯子ちゃん? みんなそうちゃんって呼んでるけど、本名は颯子ちゃんなんだ。

「はいっ! 絶対仲良くなってみせます!」