「背中…」

ルナが背中を見るようにジェスチャーする。

「あっ!」

見ると、背中の髑髏の入れ墨がなくなっていた。

「それ、消せたの!?」

ルナは照れたように笑う。よく見ると、赤いアザみたいな傷になっていたけど、それが治れば、ほとんど見えなくなると思う。

「レーザーで消せることは知ってたんだ。けど、なんかずっと消しちゃいけない気がしてて、残してたんだ…」

胸がちくっと痛んだ。

言葉から、ルナの葛藤がにじんでいるよう。

「その方が、ずっといいと思うよ。町を守るお巡りさんには、髑髏なんか似合わないからね…」

ルナは「ありがとな」と微笑む。

「10月に試験があるんだ。それに受かれば、来年から警察として働ける」