「奏太とは昔よく乗ったよね。何回も乗った気がする」


あの頃は奏太もちっちゃくて可愛かったなぁ、なんて呑気に思っていると。


プルルルル、と大きな音がなった。


ギィィ…と動き出す車体。


そのまま上に向かってゆっくり進んでいく。


おぉ、久しぶりの感覚。


グンッと持ち上げられるような感じで上昇。


「すごい、結構見渡せられるね」


「あっ、向こうに観覧車が見え━━━━」


るよ、と言ったと同時にガタン、と止まった。





「きゃああああーっ!!!」


一気に視界が開けて急降下。



隣で珍しく奏太が楽しそうに笑ってた。