佐川先輩が戻ってきて、門を通過すると様々な乗り物や建物やオブジェが目に飛び込んでくる。


「おおっ、あんなのあったっけ?」


久しぶりに来たからか、見覚えのないアトラクションも多数。


美琴が見上げたのは、ぶらんぶらんと揺れるバイキング。


ここまで悲鳴が聞こえてくるし角度も結構あって怖そう…。


絶叫系が無理な私には無縁な乗り物だ。


「ブースも増えてるみたい。せっかくだから昼前まではみんなでまわらない…?」


「そうだね」


夏美が持っているパンフレットを覗き込む。


「じゃあまずは、あれ乗らない?」






先頭、美琴&晴さん。

2列目、夏美&佐川先輩。

3列目、私&奏太。


ベルトとレバーをしっかり装着。


「私、初めて乗る……怖い、かも」


前で緊張気味な夏美。

佐川先輩がレバーを握る夏美の手の上に重ねてギュッと握ってあげてるのが後ろから見えた。