「それにあっちはずっと麻衣のこと好きだった。好きって言ってくれた。
次は麻衣の番だよ」


私の番。

私が好きと伝える。


「でも…実際言うとなると恥ずかしいというか」


「恥ずかしいもクソもないわ。素直に、よ」


素直に。

自分の気持ちをまっすぐに。


よしっ、と気合いを入れる。


……と、その前に。


「ごめん、ちょっと用事あるから」


席を立つ。


「え、どこに?」


と2人がつぶやく頃には教室を飛び出していた。