「優しくて、かっこよくて…いちばん一緒にいた人」
きゃあっとはしゃぐグループに、満足そうに頷く美琴と夏美。
「応援してるねっ」
「今度写メ見せてよ〜」
写メ……?
「う、うん。撮れたら……ね」
そういえば最近はぜんぜん撮ってないなぁ。
前はよくお母さんたちがパシャパシャと撮っていて、奏太とふたりで写っている写真が家にたくさんあるけれど。
「よしっ。まずは麻衣が告白することね」
こっちはこっちで意気込んでいる。
昼休み。
各自お弁当やパンを食べながら美琴がきりだした。
「麻衣は付き合いたいのよね?」
「そりゃあ……まぁ…」
好きだし。
両思いだし。
「でも、私たちは幼なじみで、」
「だから好きになってはいけないとか家族に気が引けるとか考えてるわけ?」
グッ、とのどまで出ていたことばをおしこめる。
その通りだ。
「大丈夫だよ、麻衣ちゃん。好きになることにダメとかはないよ」
夏美の優しいおっとりボイスにつられるようにゆっくりと頷く。