「……私のことどう思ってる?」
「…起きてたのか」
「私って」
暗いし、麻衣はむこう向いてるけど、声が少し震えている。
麻衣のこんな声を聞いたのは久しぶりだ。
「奏太の幼なじみじゃないほうがよかった?」
は?
反射的に麻衣の横に手をつき、覆いかぶさった。
びっくりするようにこっちを見る。
「バカ、家族みたいなもんだろ。今更どうこうとかねーよ」
家族、とか。
自分で言っといて傷つくなんて。
「………やだ」
とたん、麻衣の両目から涙が溢れる。
「家族じゃ、いやだ……………」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…