「結局みんなハッピーエンドじゃんね」
「いい人見つければいいじゃない」
「麻衣ちゃん〜、彼氏くんだよ」
出入口に奏太が立っている。どれだけ目立っても毎日迎えに来てくれるから、帰る時間になると嬉しくなってくる。
みんなも把握してるから、クラスの子は親切に報告してくれるんだ。
「今日は放課後デートするんだよね。行ってらっしゃい〜」
「ありがとう、またねっ」
不安はもうほとんどなくて、奏太のことを好きな気持ちはさらにさらに増すばかりで。
小さい頃から一緒にいて、帰る場所も一緒だったけど。
なくてはならない存在で、それはこれからも変わらない。
昨日よりもずっと好きになる日のくり返し。
幼なじみの私たち。
これは、幼なじみの私たちの恋の話。