下駄箱で急いで靴をはきかえているときにチャイムが鳴りだした。
「うわあっ、あとちょっとだったのに!」
「急いだら転げるよ。麻衣が遅刻常習犯なのは先生も分かってるよ」
奏太も遅刻だけれど私みたいに慌てるわけもなく冷静。
奏太の担任はいっつも朝遅く来るからね。バレないんだ。いいなぁ。
あと私は常習犯じゃないよ!
階段を駆け上がって教室へとダッシュ。
遅刻は確定だけどまだ先生が来てない可能性もあるしね。
「じゃあ、また!」
たまたま教室の後ろのドアが開いていたからジャンプですべりこむ。
いきなり大きな音を立てながら入ってきた私にクラスメイトが驚いて振り返る。
うぅっ。
目立つの嫌だからもっと静かにコソコソ入ればよかった!