人見知りな自分がこうも翠に懐いていることには私が1番びっくりしてる。



きっと円香も同じ理由で驚いてるんだろう。




「そういう意味じゃなかったんだけど…まあいいや。緋和がぶっ飛んでるのも鈍いのもいつものことだから」


「うん、ありがとう…?」




分かってくれたのはいいんだけど、ちょっとだけバカにされてるような。


気のせいか…




「緋和ちゃんのこと気に入ってるみたいだな、翠は。よかったよかった。」




ニッと笑いながら上機嫌でお皿を拭いているキクさん。


翠から聞いてるって言ってたし、話が聞こえてもいいと思ったんだ。



「気に入られてるって言うか、私やっぱり生徒だし放っておけないんだと思います」