トークも割と盛り上がった。
幼馴染だから気兼ねなく話せるし。
レン君がトークを回すのが上手くて、
川が当たり前に流れるように、
当たり前に会話が途切れず続く…。
ボードゲームでは運ゲーが一人、
すっごい強い人がいたんだよ…。
「やったぁ!!俺、また勝った!」
そう、レン君が馬鹿みたいに強いの。
それに比べて戦略が必要なゲームは、
ホタル君がもう圧倒的に強い。
すぐに手のひらの上で踊らされる。
私みたいなのはすぐ罠にかかっちゃう。
「わぁ、なーんか性格出るね。
ホタルはずる賢い…素直じゃない!」
「やかましい!お前はもっと考えろ。」
でも最も恐ろしいのは冷。
ずっと二位…絶対二位。
静かに…でも確実に一位の背中を狙う。
いや、化け物かよ…本当に偶然?
私はこんな超人たちの中では、
平民としての戦い方しかできなかった。
「いや、私がポンコツみたいに、
皆さん簡単に言ってますけどね!
私も普通に生きてきてこんなにも、
負けを実感するのは初めてですよ?」
そうして賑やかな時は過ぎていった。
時に涼しい顔で相手を欺き、
子供のように悔しがった。