マコトの手がおもむろに動いて、少年の肩に、触れる。 ぴん、と音を立てて、時が止まった。 奇妙な沈黙が流れる。流れる川以外は景色を変えない。 マコトの息が少しだけ荒くなり、異常なほどに張りつめた空気が、30秒ほどのその時間がどれほど長いものかと俺を混乱させる。 マコトが静かにうずくまって、小さく固まった。何度も何度も息を吸う。 少年は俺を通り越してずっとずっと向こうを眺め、その場に立ち尽くす。 なんなんだよ、これ。