ホームルームが終わってみんなが一斉に立ち上がる。
カバンを逆手に持ったマコトの後ろをついて、乗ったことのない快速電車に乗る。
俺は無性に緊張していた。それはマコトの言うエスパーっていうのがくだらなかった時、というか盛大にスベっていた時に、どんなリアクションを取ればこいつに恥をかかせずに済むか、なんてことを真剣に考えていた。
とうのマコトはリラックスした様子で鼻歌を歌ったりスマホをいじったりしていた。
岬のラインのアイコンを見せてきて、「アイコンが自撮りの女って痛いけど、やっぱり岬は裏切らねーよな」と指先の犬の画像を拡大していた。
高校から少し離れた河川敷を歩く。
橋の下にしゃがむ少年に向かって、こんにちはー、と声をかける。
立ち上がった彼が身に着けているのは、隣町の中学校の学ランだ。
「kizutsukiyaさん、ですか?」
そうだよ、とマコトは微笑んで近寄る。
少年はまだ信用ならないというように、一歩、後ずさりをする。
カバンを逆手に持ったマコトの後ろをついて、乗ったことのない快速電車に乗る。
俺は無性に緊張していた。それはマコトの言うエスパーっていうのがくだらなかった時、というか盛大にスベっていた時に、どんなリアクションを取ればこいつに恥をかかせずに済むか、なんてことを真剣に考えていた。
とうのマコトはリラックスした様子で鼻歌を歌ったりスマホをいじったりしていた。
岬のラインのアイコンを見せてきて、「アイコンが自撮りの女って痛いけど、やっぱり岬は裏切らねーよな」と指先の犬の画像を拡大していた。
高校から少し離れた河川敷を歩く。
橋の下にしゃがむ少年に向かって、こんにちはー、と声をかける。
立ち上がった彼が身に着けているのは、隣町の中学校の学ランだ。
「kizutsukiyaさん、ですか?」
そうだよ、とマコトは微笑んで近寄る。
少年はまだ信用ならないというように、一歩、後ずさりをする。