そうして、ダイニングテーブルにベッド、ソファーにカーテン、食器棚にダイニングボードにテレビ台の後は、電気屋さんで洗濯機に冷蔵庫に掃除機、オーブンレンジにトースターにコーヒーメーカー等をどんどんと買っていき、二週間後の配送をお願いする。
その後はこちらも仕事をしつつ、二週間後の引っ越し準備に追われた。
伯父の秘書なので、引っ越しすら把握されており、定時と共に帰宅を促されてしまい、最早逃げ場はない。
なんで、会うだけと思ってたお見合いがこんなことに……。
そんな思いが消えないままに、私は準備を終えて引っ越し当日を迎えました。
アパートのインターホンが押されて、モニターにはエントランスの雅貴さんに引っ越し業者が写り込んでいる。
「はい。どうぞ」
あぁ、私の快適空間が、一人暮らし万歳と思ってたのに。
お付き合いだって初めてなのにいきなり同棲ってどうなのよ? と突っ込んではいるものの、それに回答があるわけもなく、ため息が増えつつも部屋のチャイムが鳴るので、ドアを開けた。