そうして、終わったお見合いから三日後。
私はお見合い相手である、雅貴さんと二人ではなく兄夫妻と一緒に四人で食事に来ています。
本日はお見合いでも行ったベリーヒルズモール内の三ツ星フレンチで、四人でディナーです。
浩太郎兄さんと雅貴さんは、同級生でお友達だそうだから会ったとたん、二人は砕けた口調で会話を始めていた。
「本当に、兄さんと友人だったんですね……」
そんな二人の様子に私が呟くと、隣にいた希代美さんがフフッと笑いながら教えてくれた。
「雅貴さんは、浩太郎と本当に仲が良くってね。日本に帰ってくるときはよく会っていたのよ。沙希が生まれた時には、お祝いにアメリカの玩具をたくさん送ってくれたりね」
結構、交流が続いていたってことなのね。
小学校からなら、事故の時も、その後もよく知っているのだろう。
雅貴さんと私の親のつながりも、浩太郎兄さんは知っていて、私のことを聞かれる日々だったのだろうか?
そのあたりは当人じゃないので分からないけれど、二人は結構気の置けない仲のようだ。
「さ、今日は雅貴のおごりだから。茉奈花も好きな物頼んで、目いっぱい食べてやれ」
とても楽しそうに言い切る兄さんに私と希代美さんは苦笑しつつも、案内された個室でゆったりとメニューとにらめっこ。
ディナーのコースで、メインは私は魚を選んだ。
みんなお肉なので、メインが違ったが、お魚料理は一人分だとなかなか難しい。
だから私はこういう時に美味しい魚が食べたくて、つい魚を選びがちだ。