「一般的に子どもは好奇心旺盛でやんちゃです。それにプラスして発達障害があったなんて、ほのかさんは大変だったと思います。育児だけでもいっぱいいっぱいなのに、家事を朝から晩までしなくてはならない。誰からも協力してもらえない、挙げ句の果てには息子を殺したと何も知らない夫や義両親から言われる……。話を聞いているだけで辛いです」

マルティンがそう言うと、ほのかは声を上げて泣き始めた。ゼルダがそっとほのかに寄り添い、アーサーは冷たい声で言う。

「ほのかさんはあの時、夕食を作っていたんですよね？その時に家にいた晴子さんが理央くんをきちんと見ていれば、こんなことは起きなかったんですよ。理央くんは浴槽に大好きなアヒルのおもちゃが浮かんでいるのを見つけ、それを取ろうとして溺れたんですから」

そうアーサーが言い終わった刹那、「何だと！？」と義彦と天良が晴子を責め始める。圭介は「みっともないですよ」と大声で言った。