「稔も行ったのかな、小倉山…」 グループの1人・雫が俯きながら小さく呟くと全員黙ってしまいました。 「と、とりあえず帰ろ!」 水葉は思いっきりガタッと席を立ちました。 その音にみんな肩をビクッと震わせましたが、口々に帰ろっか…と言って教室を出ていきます。 (そうだよ……幽霊なんているわけない) 水葉は自分にそう言い聞かせて、みんなの後を小走りで追いかけました。