『だから私は──なんとしても柚葉の事を助けたいの。妹の恨みを晴らさずにあの世に行くなんて私はできない』

水葉の過去について初めて聞いた雫達は何も言えませんでした。

あまりにも水葉と柚葉の過去が残酷だからです。

『それでね、雫達にお願いがあるの』

水葉は真剣に雫達に頭を下げました。

『私と一緒に柚葉の心臓を探してほしいの』

水葉のあまりの驚きの発言に雫達は目を瞬かせました。

「み、水葉……?何、言ってる、の……?その子は双子であれ、水葉を殺したんだよ……?」

『知ってる。私も殺された時はどうしてって恨んだよ、柚葉の事…でも私──柚葉が妹じゃなくてもきっと柚葉の事、助けてた』

雫達を見つめる水葉の目は真剣そのものでした。