水葉は少女をまっすぐ見つめて言いました。
『雫達に手を出すのはやめて。私の大事な友達なの』
『──っ、わかったわ…』
少女は少し苦そうな顔をしながら1歩引き下がりました。
そして水葉の霊は雫達に向き直り、頭を下げました。
『ごめん、雫。あの時──小倉山に向かってる時、雫の声…聞こえてた。でも…どうしてもこの子──柚葉の事助けたくて』
「柚葉……?」
雫の質問に水葉は静かに頷き、凛とした声で言いました。
『柚葉は──私の妹なの』
「「「「───え!?!?」」」」
雫達の驚きの声が同時に発せられました。