「私の……のば、しょ………って、、るの…?」
みんながハッと意識を取り戻した瞬間、1人の少女が目の前にたっていたのです。
(もしかしてこの子が───!)
雫が小倉山の少女だと確信したように、他のメンバーもそうだと確信したように視線を合わせるとコクンと小さく頷き全員一斉にその場から走り出しました。
雫達が走り出すと少女は雫達を追いかけました。
「私の心臓……どこっ!?」
少女は狙いを雫に定め、追いかけ回します。
(やだ!お願い、来ないで!!)
雫が目に涙を溜めて顔を青ざめながら必死に逃げていくと一瞬暖かい空気に包まれました。
(──!?)
もう少しで少女の手に雫の裾が捕まる──その時、バチッと少女の前で静電気が起き、少女の手を跳ね返しました。