「あれ、どうしたの？」


そこに立っていたのは塩川くんだった。




「みなみちゃんのこと待ってた。一緒に行こう」



親睦会の日から特に何か言われるでもなく、普通のクラスメイトとして接してきた。


確かに同じような人とよく話すから、必然的に塩川くんともよく輪になって話していたけど、二人きりは初めてだった。




「ありがとう」


断る理由もなく、どうせみんなの所行くまでだしと思いながら、一緒に歩き出す。




入学して約２ヶ月たったけれど、塩川くんがモテると言われていたのが分かった。


女の子には優しいし、見た目も悪くない。


咲良からは遊び人くらいに言われていたが、高校入ってまだそんな様子は見ていない。



高校入って落ち着いた？