「みなみの言葉聞いてさ、ちょっとショック受けたよ。僕はなにも努力してないなって」



こんな近くにいて、僕は彼女の努力にあまり気がついてなかった。


すごいな、かっこいいなと思うだけで、彼氏として勘違いされないとか不釣り合いなのは当たり前だった。



隣に並んでいたはずなのに、いつしか追い付かなくなったのは当たり前だった。


僕が進んでなかったからだ。





「違うよ。私がしょうちゃんに追いつくために努力してるんだから、しょうちゃんは努力する必要ないんだよ」



彼女は僕のことを過信してると思う。






「うん、みなみは今まで通りでいいよ。僕が追いつくから」