「あ、そういえばまだ言ってないことあった」
「なに」
「文芸部に入った。みなみが今日見た女の子に誘われたんだ。部活なくなっちゃうから、幽霊部員でもいいから入ってって」
そう言うとさっきのような曇った顔はなくなったが、今度は少し拗ねてる様子だった。
「その子さ、しょうちゃんのこと好きなんじゃない?幽霊部員なら友達でいいじゃん」
「だから友達なんだって」
「わかってるけどさ。……ちょっと待って。私いますごいめんどくさいこと言ってるな」
悩んでるのを見るより拗ねてるくらいのほうが、可愛いからめんどくさくても全然いいのだけど。
めんどくさい女の子になるのは嫌らしい。