あれから4年。あたしは悠翔の希望もあって
高校を出て進学もせず、就職もせず
いわゆる”専業主婦”というものをしています
勿論あたしが高校を卒業したその日に籍?を入れたので
今は”水上”という姓を名乗っていますが・・・
「奈未。無理すんじゃねぇぞ?」
「はーい」
そう言って仕事に行った悠翔を見送った後は洗濯物を干して
そのまま、日光浴をするのが日課だ
「あの時は、こんな日常になると思わなかったけど」
「奈未!」
「夢」
あの日、悠翔にあたしの違和感を教えてくれた人物だ。
幼馴染でもあり、同級生でもあり、義理の妹でもある。
「専門学校は?」
「今日はお休み」
「そっか」
夢は今、自分の夢をかなえるべく専門学校に通っている
「保育士何だっけ?」
「そう。」
そりゃ勿論。
4年前、こっちの世界に来た時、夢は敵だとも思えた
何かを探るような目と、他人を近づけようとしない言動。
でも、それでも、夢も、彼氏がいるらしい
「まぁ、奈未が高校出て直ぐに結婚するとは思わなかったし
悠翔の場合、まだ、大学に通ってたしね」
確かに。
1度だけ、悠翔のいる大学のオープンキャンパスに行ったとき
物凄く焦ってたっけ
「あの時だっけ?
就職をしないで欲しいとか言ったの」
「うん」