「昨日差し入れでもらった。クッキーだって」
「え、くれるの?」
「お前甘いの好きじゃん」
「うん、好き!絢斗くん好き……!」
私にくれようと思って、持って帰ってきてくれたのかな、とか。
私が甘いもの好きだって知っててくれたんだな、とか。
そんなことを考えたら、さっきまであんなに不安だったのに、今はもう絢斗くんが好きだって気持ちしか残らなくなっちゃった。
親子丼を食べ終わってからデザートにクッキーを食べたら、やっぱり高いだけあってすっごく美味しくて。
感動しながら絢斗くんに「おいしい!」って伝えたら、少しだけ笑ってくれた。