「春美~。」
「なんで冬真がいるの?」
さっき私の名前を呼んだのは冬真だ。
「たまたま来た。」
「そう……なんだ。」
私と海くんの話を聞いて来たと思った期待がしずんだ。
「ってか海は?」
「飲み物買いに行ってる。」
「へぇ~。俺も仲間に入れて。」
「いいよ。」
本を読んでると急に冬真が話してきた。
「春美って俺のこと好きなの?」
「え!?ないない。」
「そしたら残念。」
残念ってどういうこと?
期待させるようなこと言わないで。
「残念って?」
「俺のこと好きって認めたら言ってあげる。」
「……好き。冬真のことが好き。」
と言ったら10秒くらいの沈黙が流れた。
「……俺もだし。」
「え!?本当!?」
「うん、本当。今日来たのも嫉妬だったし。あ~、俺かっこ悪っ。こんな俺でもよかったら付き合って。」
「はい!」