猫間さんに上目遣いで見つめられ、僕は猫間さんから少し距離を取る。しかしすぐに猫間さんに手を重ねられ、体がくっつきそうなほど近付かれた。
「あ、えっと?」
僕の顔は真っ赤になって、嫌でもドキドキしてしまう。僕が固まっていると猫間さんはフッと笑い、気付けばバーテンダーに注文をしてしまっていた。
「猫間さん、悪いですよ!」
僕は慌てて猫間さんに言うが、僕の唇に細くて白い指が当てられる。
「私が奢ると言っているんだから、素直に奢られなさい」
真っ赤なルージュが引かれた唇でそう言われ、僕は一瞬で黙ってしまう。まるで何かの妖術にかけられたみたいだ……。
「お待たせいたしました。ブラッディー・メアリーです」
僕の目の前にカクテルが置かれる。ウォッカとトマトをベースとするカクテルだ。このカクテルも鮮やかな赤をしている。
「綺麗ですね……」
僕はいつもバーに来てもあまり色んなカクテルは飲まない。自分が飲めるものだけを頼んで飲む。ブラッディー・メアリーなんて飲んだことがなかった。
「あ、えっと?」
僕の顔は真っ赤になって、嫌でもドキドキしてしまう。僕が固まっていると猫間さんはフッと笑い、気付けばバーテンダーに注文をしてしまっていた。
「猫間さん、悪いですよ!」
僕は慌てて猫間さんに言うが、僕の唇に細くて白い指が当てられる。
「私が奢ると言っているんだから、素直に奢られなさい」
真っ赤なルージュが引かれた唇でそう言われ、僕は一瞬で黙ってしまう。まるで何かの妖術にかけられたみたいだ……。
「お待たせいたしました。ブラッディー・メアリーです」
僕の目の前にカクテルが置かれる。ウォッカとトマトをベースとするカクテルだ。このカクテルも鮮やかな赤をしている。
「綺麗ですね……」
僕はいつもバーに来てもあまり色んなカクテルは飲まない。自分が飲めるものだけを頼んで飲む。ブラッディー・メアリーなんて飲んだことがなかった。