「今日もお仕事だったんですか？お疲れ様です」

猫間さんはそう言い、僕に笑いかける。僕は火照る顔を逸らして「猫間さんはいつもミニ丈のドレスですね」と返した。

確か、二週間前は可愛らしい赤のドレスで三日前は確かクールな青色のドレスだった。どの色も猫間さんによく似合っている。

「夜なんですから、どんな格好を楽しんでもいいでしょう？」

猫間さんはそう言い、僕の目の前でさりげなく足を組み変える。そして「熱いですね」と言いながら胸元に触れた。その胸はとても豊かで嫌でも見てしまう。ああ、僕はいつからこんな女性と関わったことのない男子校生のようになってしまったんだ……。

「明日は仕事はお休みですか？」

互いにカクテルを飲み終えた頃、猫間さんが訊ねる。僕は「そうですね。久々の休日です」と答える。上司の仕事のミスの尻拭いを部下全員で今日までさせられていた。久々の休日に明日は何をしようかと考える。

「よければ、私にカクテルを一杯奢らせてください」