家に帰ってきて、優愛ちゃんをソファーに座らせた俺は、キッチンへと向かう。


暖かいココアを淹れて優愛ちゃんの元へ行くと、優愛ちゃんは両手を固く握って小刻みに震えていた。


明らかに様子が違う優愛ちゃんを見て、俺の嫌な予感が当たりませんようにと願う他無かった。


「はい、ココア。寒かったでしょ?ココア飲んで暖まろ。」


「ありがとう、ございます………。」


優愛ちゃんはマグカップを手に取り、一口ココアを飲んだ。


「美味しい………。」


どこか寂しそうな優愛ちゃんの声を聞いて、胸が苦しくなる。


いったい何があったのだろう………。


「驚き、ましたよね………。」


静かにそう呟く優愛ちゃんに、恐る恐る近付いて隣に座った。