「ごめんな、こいつらうるさくて
俺は樹、こっちが悠生で、これが奈緒」


「よろしくね」「よろしく」


「よろしくお願いしますっ」


奈緒ちゃんと悠生くんにつられるように、いつの間にか私も笑顔になっていた


「咲ちゃん、この後何か予定ある?」


「え…いや…何も…」


奈緒ちゃんからの急な質問に、どうしたら良いか分からずついつい言葉に詰まってしまう


「ほんとっ?
もし良かったら部活見学一緒に行かない?」


彼女はそんな私の様子など気にも止めず思いもしなかった提案をしてきた


「!!行きたいですっ」


あまりの嬉しさに思わず大きな声が出る


「やった!じゃあ行こ!
あ、ちょっと待ってね、すぐ準備するから」


私が返事をした瞬間 花が咲いたような笑顔を浮かべ慌てたように荷物をまとめる彼女


まさか初日から一緒に部活見学してくれるような子ができるなんて思ってもみなかった


席も近いし仲良く出来たらいいな…


「ごめんお待たせ!行こっか」