「でもチビたちはよく懐いてたなー。保育士とか向いてそう」


「本当?なりたいなって思ってるの。出来るか分からないけど」


「いいじゃん!できるできる」


思わぬ形で夢を後押ししてもらって嬉しくなる


保育士になるのは、小さい頃からずっと変わらない私の夢だから


「悠生くんは、何か将来の夢とかある?」


「んー?なんだろ。特にないな。今が楽しければそれが良い!」


悠生くんらしい返答に思わず笑いが零れる


「なに笑ってんの」


「ううん。らしいなって思って」


「そ?あ、そうだ。連絡先教えてよ
ずっと聞き損ねてたんだった」


「え!?いいの?」


今や学年中の人気を集める彼の連絡先は、たくさんの女の子たちが聞きたくても聞けないと悩んでいるというのに、私なんかが聞いてしまって良いのかな…


「え?」


「あ、ううん。なんでもないです」


すでにコードを表示して待ってくれている悠生くんを見て、慌ててスマホを取り出し友だち追加をする