「そんなに驚く?」
私のリアクションがあまりに大きかったからか、けらけらと軽く笑われる
「で、でも、元気になってよかったね」
だって、今まで何度聞いてもその内には元気になって戻ってくるよ、としか言われなかったのに…
笑われた恥ずかしさでかぁっと顔に血が上って、また言葉に詰まってしまう
「うん、林間学校は行けそうでよかった」
「ただの風邪なら、さすがにそこまでは長引かないんじゃない?」
「そうかも」
少し大袈裟なその言葉に私が笑うと、樹くんは苦笑いをして前を向いてしまった
今日は水曜日だから週明けになるとまだ少し先だけど、とりあえず少しずつでも元気になってるみたいで良かった…
林間学校も出来れば4人で班を組めたらいいな
つい数時間前に人見知りを克服したいと思っていたところなのに、結局4人でいるのが安心するから、そこに落ち着いてしまう
だけど、折角のオリエンテーションだし、楽しめないと損だよね
そんなことを考えていたらいつの間にか私の降りる駅で、お互いに軽く手を振って別れた